最高裁判所第一小法廷 昭和34(あ)2163 決定
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人中田義正の上告趣意は事実誤認、単なる法令違反の主張を出でないもので
あつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(第一審判決によれば、A巡査は被
告人に対し「待て、おれは警察の者だが客席に乗つている者は指名犯人だ逮捕する
んだから自動車を止めてくれ」と申し向けたというのであるから、同巡査が公務の
執行に着手したものであることは明らかであり、従つて、乗車中の被疑者に対し一
々被疑事実の要旨や令状発布の事実を告げなかつたとしても、公務執行妨害罪の成
立することには変りがない)
よつて、刑訴四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文の
とおり決定する。
昭和三五年三月三一日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫
裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 入 江 俊 郎
裁判官 高 木 常 七
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